飲み会の後など、洋服にニオイがついて困ったことはありませんか?
洋服は、体のニオイだけでなく、外部からも煙や食べ物のニオイを吸着してしまいます。
特にスーツやコート、マフラーやニットなど、頻繁に洗濯ができないものに染み付いたニオイは困りもの。
毎回クリーニングに出すことができればよいのですが、そうもいきませんよね。
手軽にニオイをとるにはどうすれば良いのでしょうか。
今回は、そういった洗いづらい洋服についたニオイを取る方法をご紹介します。
なぜニットやコート、スーツにはニオイがつきやすいの?
布製品は、多くの繊維が組み合わさってできています。
このため表面積が大きくなり、平らなものよりニオイ物質が付着しやすくなります。
その中でもニットやコート、スーツなど毎回洗濯することが難しい衣類は、たまった汚れをエサにして細菌が繁殖するのでニオイも蓄積します。
使われる生地は厚手のものが多いので、通気性が悪くなり蒸れてより細菌が繁殖しやすくなります。
気になるニオイの代表的なものとその性質をみていきましょう。
たばこのニオイ
ちょっと喫煙ルームを通っただけでも、洋服にしみついてしまうほどに強いタバコのニオイ。
非喫煙者にとっては特に気になりますよね。
タバコの煙には、アンモニア・硫化水素・アセトアルデヒドなど、多くの悪臭成分が含まれています。
その中でもタバコ独特の臭いを決定づけるのは「ビニルピリジン」という成分です。
また、タバコの煙に含まれるタール(ヤニ)には色素が含まれているので、洋服の変色の原因にもなります。
喫煙者の部屋の壁がヤニで変色しているのはこの色素のため。
これらのタバコの臭い成分はほとんどが水溶性であるため、洗濯すればニオイはとれます。
焼き肉などの油のニオイ
焼き肉やバーベキューなどの臭いは、「煙」と飛び散った「油」が原因です。
さらに、焼き肉のタレに含まれるニンニクなどが混ざることで、より臭いが強くなります。
焼き肉店の店内であれば美味しそうな良い匂いですが、いつまでも洋服に染み付いてしまうのは困りもの。
こういった調理の際に洋服につくニオイは、油性の汚れが原因です。水に溶けにくく、水で洗うだけは取りきれないことも。
体臭
衣類は汗や皮脂を吸収して、雑菌に代謝・分解されることでニオイの発生源になりがちです。
特に、ニットやコートを着る季節は、汗腺が衰えて、臭いやすい「悪い汗」をかきがち。
さらに、厚着により服の中の通気性が悪くなり、細菌は繁殖しやすいうえ臭いがこもって蓄積するなど、寒い時期の汗は臭いやすくなります。
詳しくはこちらで解説しています。
洗いにくい洋服についた臭いをとるには?
洗濯できるものであれば早めに洗濯するのが1番ですが、スーツやコートなどは洗いづらいから困りますよね。
そこで、洗いにくい洋服についたニオイをとる方法をご紹介します。
衣類だけでなく、小物やバッグについたニオイにお困りの場合はぜひ試してみてください。
・浴室に干して臭い成分を蒸発させる
対象となる洋服を、入浴後の蒸気の多い浴室に数時間かけておきます。
ニオイ成分が水分と一緒に蒸発して、消臭できます。
ただし湿度の高い状態になるため、行ってそのまま保存するとモラクセラ菌が繁殖して生乾きのニオイの原因になります。
行った後は風通しの良い場所に干してしっかり乾燥させるようにしましょう。
また、汗や皮脂がついている状態で行うと、雑菌が繁殖して煙や油とは異なるニオイが発生することがあるので、直接肌に触れるシャツなどにはおすすめしません。
・アイロンのスチームを当てて消臭
アイロンのスチームを当て、水分とニオイ成分を一緒に蒸発させる方法です。
高温にして油分が分解されやすくなるため、タバコ臭や焼き肉の油臭に効果があります。
スチームを当てたあとは湿度が高くなっているので、生乾き臭が発生しないように、行ったあとはしっかりと干して乾燥させてください。
・消臭スプレーを使う
ついてしまったニオイを手軽に消すなら、消臭スプレーを使用しましょう。
含まれる成分で衣類の素材を痛めたり変色しないように、目立たない場所で確認してから行うと安心です。
また、肌に触れる衣類ですので成分によっては肌荒れを起こすこともあります。肌に優しい安全な成分のものを選びましょう。
外出前にあらかじめ抗菌・防臭効果のあるものを洋服に使用しておくと、ニオイの予防にもなるのでおすすめです。
・洋服だけでなく髪の毛にもニオイがつくので注意!
飲み会の場面などでは洋服だけでなく髪の毛にもタバコや焼き肉のニオイはしみついてしまいます。
ダメージのある髪は表面のキューティクルが剥がれた状態のため、よりニオイがつくことに・・・。
予防策として、飲み会やバーベキューに行く前にあらかじめトリートメント剤で髪の毛をコーティングしておくとニオイがつきにくくなりますす。
ただし、使用するトリートメントの油分が多い場合、油性の汚れを吸着しやすくなるため、油分の少ないものを使うのがベストです。
まとめ
今回は、洗いにくい洋服についたニオイの取り方をご紹介しました。
蒸気や熱を利用したり、消臭スプレーを使って、洋服や髪の毛のニオイ対策をしっかり行い、宴会や焼肉を楽しんでください。
洋服だけでなく、髪の毛にもニオイがつくためケアしましょう。
ただし、消臭スプレーやヘアケア用トリートメントについては、香りが強いものはニオイが混ざってより強く不快なニオイになります。
無香料を選ぶのがおすすめです。
また、タバコは洋服にニオイがつくだけでなく、体臭や口臭の原因にもなります。体臭予防のためには禁煙をおすすめします。