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2020.04.15

手のひら・脇・足の裏に大量の汗をかく「多汗症」について

汗は体温調節や保湿など、私たちの体にとって大切なもの。

ですが、日常生活に支障が出るほど、汗の量が多い場合は、「多汗症」かもしれません。

 

 

多汗症の分類

多汗症は、汗の出る場所や原因によって以下のように分類されます。

 

汗の出る場所による分類

全身の汗が多い場合→「全身性多汗症

特定の部分のみ汗の量が多い場合→「局所性多汗症

 

局所性多汗症は、主に、手のひら・足の裏・脇の下・顔・頭に多くみられる傾向です。特に症状が多いものについては、さらに細かく分類されます。

手のひらの汗が多い→「手掌(しゅしょう)多汗症」

足の裏の汗が多い→「足蹠(そくせき)多汗症」

脇の下の汗が多い→「腋窩(えきか)多汗症」

 

 

原因別の分類

病気や怪我が原因の「続発性多汗症」

何らかの疾患や外傷が原因の場合は「続発性多汗症」と呼ばれます。この場合、ほとんどが全身性の多汗症になります。

バセドウ病など甲状腺の異常や、糖尿病による神経障害、その他外傷や感染症により神経に影響が出た場合等で起こります。その他、女性の更年期障害が原因となることもあります。

「最近、急に汗を異常にかくようになった」という場合は、病院を受診しましょう。

 

とくに健康上の問題がない「原発性多汗症」

特に原因となる疾患が無く、子供の頃から汗が多い場合は「原発性多汗症」と呼ばれます。

その中でも、全身から異常な発汗がみられるのは1割ほどで、残りのほとんどの場合は局所性多汗症です(「原発性局所多汗症」と呼ばれます)。

 

原発性多汗症は、はっきりとした原因はわかっていませんが、体質、遺伝、発汗をうながす神経の異常、精神面への刺激などが関わっていると言われています。

自然に治癒することはありませんが、高齢になると汗が減り症状が収まることはあります。

人口の3%〜4%に見られ、多汗症で悩む人の中で最も多いのがこの原発性局所多汗症です。

 

原発性多汗症はただの汗っかきとどう違うの?こんな症状は多汗症?

暑いときや運動したときに、体温調節のため多く汗をかくのが汗っかき。

これに対し、体温調節に関係なく大量の汗をかくのが多汗症です。

多汗症は本人にとってはとても辛く深刻な問題で、社会生活にも影響をきたします。

 

多汗症の悩み

・握手ができない、人と手を繋げない・書類が汗でぬれて字が滲んだり破れてしまう。

・汗じみがひどい・汗を気にするあまりよけい汗をかいてしまう

汗を気にする余り、精神的に問題をきたす場合や、子供であれば、いじめの原因にもなることがあります。

 

・汗の臭いの原因にも

多汗症の汗はエクリン汗腺から分泌される汗です。含まれる老廃物は比較的少ないとはいえ、時間の経過とともに雑菌が繁殖して臭いの原因にもなります。

手のひらの症状については、私たちは普段の生活でよく手を洗うため、臭うことはほぼありません。

ですが、足の裏に症状がある場合、靴下と靴の中で蒸れて細菌が大繁殖して強い臭いが発生しがちです。

脇の下に症状がある場合も、アポクリン汗腺が原因のワキガとは異なりますが、湿度が高い状態が続くことで雑菌が繁殖しやすくなるためニオイやすくなります。

 

多汗症は何科で診てもらえばいいの?

汗の量が多く気になる場合は、病院で相談しましょう。疾患がある場合はその専門の診療科で治療が必要です。

はっきりとした原因や健康上の問題が無い場合の多汗を診察してくれる診療科は、皮膚科です。

皮膚科の中でも、多汗症に強く、専門的な診察をしてくれるところを探して受診するのがベストです。

 

多汗症の診断基準

日本皮膚科学会では、原発性局所多汗症の診断ガイドラインを定めています。

以下の6つのうち2つ以上当てはまる場合は、多汗症と診断されます。

・最初に症状がみられた時の年齢は25歳以下

・左右対称に汗をかく

・睡眠中はひどい発汗はない

・週1回以上、多汗の症状がある

・家族にも同じ症状の人がいる

・それらによって日常生活に支障をきたしている

 

多汗症の治療・対策

病気などが原因の続発性多汗症であれば、原因となる疾患を治療することで改善されます。

はっきりとした原因のない原発性多汗症の場合は、多汗のレベルや悩みの度合いにもよって治療(対策)方法が異なります。

 

手術【主に手のひらの症状に】

手のひらの症状が深刻な場合は、神経を遮断する手術(ETS)が行われます。内視鏡を使い、発汗を促す交感神経を遮断することで汗の量を減らします。保険適用となり、効果は確実で継続します。

手のひらの汗が減る代わりに、顔や背中、太腿の汗が増える「代償性発汗」の症状が出ることもあります。

 

ボツリヌス注射療法【主に脇の下の症状に】

脇の下の症状が深刻な場合は、ボツリヌス毒素を脇に注射して発汗を抑える治療方法があります。

高い効果が6ヶ月程度持続します。

イオントフォレーシス【手のひら、足の裏の症状に】

水を入れた器に手や足を浸して、弱い電流を流すことで汗腺を塞いで発汗を抑える方法がイオントフォレーシスです。

最初は週に1回を目安に行い、効果が出てきたら間隔を伸ばして継続して行う必要があります。

効果は個人差がありますが、デメリットが少なくおすすめです。

 

塩化アルミニウム【手のひら、足の裏、脇の下に】

塩化アルミニウムを含んだ塗り薬を夜寝る前に塗布することで、汗腺を塞いで汗をブロックする方法です。効果が出るまでには、2〜3週間かかりますが、手軽な方法です。

肌が荒れたりかぶれたりすることもあるので注意を。

 

 

まとめ

汗の量が異常に多くなる「多汗症」。

病気や怪我が原因の「続発性多汗症」の場合、治療することで多汗は収まります。

特に健康上の問題がなく起こる「原発性多汗症」は、命に関わるものではないとはいえ、生活する上で様々な影響があり、本人にとってはとてもつらいものです。

また、足の裏や脇の下の症状は、ニオイの問題も同時に発生しがちです。

様々な治療法があるので、それぞれの効果やデメリットを考えた上で、自分に適した治療を受け、快適に過ごしてください。

 

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